Tuesday, September 29, 2009

on Make: vol.08

 

  
その世界ではよく知られている雑誌にインタビューが掲載されております。僕がライターの四本さんと制作の経緯だったり、技術寄りの話だったりをしています。それにしても、モノづくり、或は創造的ハッキング文化を牽引する雑誌に載ることができて本当に光栄です。多謝。
ところで次のハッキングのターゲットは"エネルギー、環境、植物、未知の世界"みたいです。僕は早く脳味噌をハッキングしてあの日の幽体離脱をもう一度体験したい・・。あれ?ここに置いておいた僕のシンクロエナジャイザーしらない?
 
ところで、色々と一段落したので、また年末にかけてOpen Reel Ensemble 第二期としてライブ活動を展開していこうと思います。早速手元にある黒電話でメンバーにコールし、オープンリール作業員達を再び招集しました。既に年明けの日程も決まってきているので動き始めなきゃ。あまりに他のことで忙しかったので、今年は話を断わることが多くて本当にすみません。さてと、もっと熱中して技や音楽を磨かなくては。うーん、音源も録音したいし。。今後盛り沢山。とりあえず今日はハーブティーで心の興奮を抑えて寝ます。
 
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Make: Japan
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Sunday, September 27, 2009

失われたハーディ・ガーディを求めて

 
 

 
"失われたハーディ・ガーディを求めて"
 
 
お告げ
 
この前電車で帰宅している最中、お告げがあった。
"失われたハーディ・ガーディを求める旅に出なさい"
 
僕は最近多忙を極めていたので、"ちょっと今忙しいからお告げはまた今度にしてくれ。"とうまくかわそうとしたのだけれど、なんて珍妙で興味深い物語。僕は失われたハーディ・ガーディを求める旅に出たくなってしまった。
 
それもこれも、ICCの畠中さんと何気なくオープンリールのことを話していたことが全ての始まり。畠中さんがふと、"僕も昔オープンリールいじってたよ。でも音の方じゃなくてビデオの方ね。映像を記録するもんだからテープが海苔みたいにぶっ太くてね"なんて言うから驚いた。
 
"ビデオ(映像)のオープンリールってあったんだ"
・・そんな訳でそのマシンは一体どんなものだろう?という興味が収まらず、googleで調べてみたら・・見つけた!映像版オープンリール。こんなものが存在していたとは。VHSのビデオカセットが生まれる以前からテレビ放送局で使われていた機械なんだとか。そして僕はある"構造"に興味が湧く。
 
 
面白い構造
 
 

 
よくよく動画を見てみると、要は巨大なビデオテープレコーダー(VTR)ということで、僕が以前調べて知った"ビデオデッキのヘッドは回転している"という構造や仕組みは同じことがわかった。ということは映像版オープンリールは回転体が3つも存在するハイパー回転機 !!
けれども僕は勉強不足で何故映像を書き込み / 読み取りする際にヘッドが回転しなくてはいけないのかが未だに理解できていない。軽く調べた限りでは、情報量の多い映像信号の場合は高速にヘッドが回転する必要があるということらしい。そして、この"ヘッドそのものが回転している"という構造は、ある自然科学的な面白い考えに僕を導いてくれる。
 
 
"静止"="持続"
 
ビデオデッキには"一時停止ボタン"というのがあって、そのボタンを押すと映像はその瞬間"静止"する。何故テープが走行しない(リールが回転しない)のに静止画像という情報が出力され続けるのだろう?と以前も疑問に思ったのだけど、その答えはとても単純だった。つまり、読み取りをする"ヘッド自体が回転"していたのだ。
このことから、"静止"とは、ある状態を"持続"させていることなのだと改めて気がついた。例えば写真のような"静止画"とは、一見"時間が止まっている"かのように感じるけれど、実は"時間"という"回転するヘッド"に相当する"動的なもの"があるからこそ存在("持続")できるということにハッとした。
 
 
空想演奏
 
この気づきから、僕は音が好きな人なので、"映像における静止画とは音でいうところの持続音"という変換を頭の中で行った。その上で仮説を立ててみた。もし、映像版オープンリールに"音の情報"を"映像の情報"として変換して記録(録画)したら、"回転するヘッド"の構造を生かした楽器が誕生するのではないか。例えば、ド、レ、ミ、ファいう電気信号を映像版磁気テープに記録(録画)した場合、ヘッドは常に回転しているので、ヘッドに当たるテープの位置によって音階を奏でることができるのかも・・?
 
そして面白いのは、この構造だと"リールの回転速度は音のピッチの変化に繋がらない"という点。何故なら、映像におけるテープスピードは"動画の速度”を変化させるものであるから、それはつまり音に置き換えて考えてみると、ピッチが変わらずに音の変化するタイミングを選択するという感じなのだろうか?例えば「こんにちは」という音声を"録画"してリールを手で回転させたとしたら、「こおおおお、んんん、にいい、ちいいい、わああああ」みたいになのだろうか?うーん、どうなるのかが非常に気になる。
 
(あれ?こういう音ってどこかで聞いたことがある。あ、ディレイのディレイタイムをもの凄く短くした時にそんな感じになった気がする。そうか、非常に短いテープの一定区間を回転するヘッドが読み取り続けるということだから、そういう音になるはずだ!)
 

 
これより始まる物語
 
つまりこの機械は、リールを手で回し、テープのどこが回転するヘッドに当たるかということを調整しながら音階をつくり、メロディーを奏でるハーディ・ガーディ、或は鍵盤のないシンセサイザーとして使うことができるのではないか。そしてそれは物理的・必然的に視覚と聴覚がシンクロした失われた"映像楽器"なのかもしれない。うまくいかなくていいから確かめてみたい。しかし、この機械が入手できそうなルートは簡単に見つかりそうもないし、第一この機械の存在自体、僕にとっては夢か幻のような感覚だ。
もしたまたまこの記事に辿り着いた方の中に、"あ、これで毎日映画観てる"という所有者の方がいたら是非ご一報よろしくお願い致します!!
 
 

 
この機械は、たぶんどこかで演奏される時を待っているに違いない。いや、もしかしたら僕に分解されるのを恐れて逃げてしまうかもしれない。こんな勝手な空想で軽くトリップ状態の今日この頃。失われた楽器を求める旅へ・・。
 

Friday, September 25, 2009

楽しいアンサンブル

 




 
スタッフの方よりこの前のライブの写真を頂きました。なんだかんだでこの前は楽しかったな。曲はアコースティックな感じなのに音は時々電気的でびよんびよんな感じで。お客さんの反響も良かったし、この方向性は自分でも好きだった。リールが自動でクルクル回って音を取り込んではループしたりして。皆各々忙しいメンバーの皆さん、今後ともよろしくお願いします。
 
それと、あれだ。小さいリールが沢山アップライトピアノに組み込まれてる楽器作って演奏したいな。それはメロトロンみたいなものじゃなくて、生ピアノの音を取り込んでは加工するエフェクター的ミニリールが6台くらいピアノに組み込まれてる感じ。生ピアノなのにタッチディスプレイやらツマミやらが沢山ついてて、すげーやばいアップライトピアノ。ああ、欲しい・・。
或はあれだな、オープンリールタワーとかもいいな。マイクに向かって歌ったりトランペット吹くと、積み上げられたリール達が勝手に回り出して音が色々なるみたいな。ああ、いつか産卵してやる。
 

Sunday, September 20, 2009

2010: Braun Tubes Odyssey

 

 
久々の大学。卒業研究制作の中間発表が終わった。
基本自由にやってOK !! というものだったので、僕は更にトリッピーで複雑怪奇なオープンリールオーケストラシステムの産卵に着手する予定だった。けれどもある日の朝、珈琲の中渦巻くミルクの銀河を眺めていると、ある鮮烈な光景が頭の中で突如スパークした関係で、別プロジェクトに手を伸ばすことに。
 
それが、2010年から徐々に始まる放送方式の変革によって大量に破棄されるだろうブラウン管テレビと、家庭用VHSビデオデッキ、そして生楽器による編成のバンドを組むこと!
あの日、頭の中でスパークしたのは、道端に捨てられた電化製品をナイジェリアのストリートミュージシャン達が楽器として利用して演奏している風景・・。
 
 

 
実は、ある本の中で電気楽器を演奏するナイジェリアのミュージシャン達がとても興味深いことを言っていた。
インタビュアーが
"近代的なテクノロジーを使うと伝統が損なわれないのか?"
と聞いた質問に対して、彼らはこう言い放った !!
"逆だよ。神話のスピリットは新しいテクノロジーを使ったほうが表現しやすいんだ"
 
彼らの言う"テクノロジー"というのは何もハイテク機器のことではなく、もっと根源的に"電気のパワー"を指すのだと思う。炭素マイクが拾い、電気の魔法によって増幅・拡大される音。それは金属ホーンから爆音で響き渡る。そういえば中東の歌や演説。やたらと音がでかくて割れている印象があるけど、何か共通項があるんだろうか?下の動画は"とにかく音を増幅することが俺のインスピレーションの全て"と語る演奏家が所属するコンゴのテクノバンド。
 
 


 
 
そんな彼らのスピリットに刺激を受けつつ、実験に実験を重ねて、私はテレビを"打楽器"(或は巨大電気カリンバ)として、ビデオデッキを"サンプラー"や"シンセサイザー"として演奏する方法を探索中。ダイナミックなデジタル制御の技術も加えて。カール・フェルディナンド・ブラウン博士が想像しなかった未来・・ブラウン管は放送電波をキャッチするために存在するのではなく、自ら電波を発し、電気音楽を演奏する楽器として存在する !! そしてあれだな、作曲とかしなきゃ。
 
 


 
つぶやき:
ああ、本当にこの前は大学楽しかったなあ。皆自由に産卵中のものを発表して。僕は一度大学を中退して進路を変えている人なので、今のキャンパスには友達全然いなかったけど、もう卒業しちゃうと思えたら寂しくて話しかけたら増えた。嬉しいな。今回着手しなかったバージョンアップオープンリールの産卵は今後の楽しみにとっておこっと。
 
 
LINK
crabfeet.blogspot.com - ビデオデッキはハーディガーディ
crabfeet.blogspot.com - 関係性の宇宙
crabfeet.blogspot.com - 電気信号の不思議
 

Tuesday, September 15, 2009

composition in motion

 

ぷはー!やっと大学での卒業研究制作が落ち着いた。と言っても僕は相変わらず好奇心と遊び心の赴くままに好きなことをやっているだけなんだけど。寝る暇がなかったのがさすがに辛かったけど、でもやっぱり楽しい、産卵は。
 
ところでお次は、初台にあるメディア・アート系の美術館"ICC"にて色々と活動を展開します!
現在は、展示。既に夏終わりから始まっているのですが、いつも僕らが演奏に使っているオープンリールデッキをある程度の制限をかけて展示中です。操作が難しいため、今までお客さんにいじってもらうことは考えていなかったのですが、今回ICCさんからの提案で、限られた動作ですが動くものを置くことになりました。もともと展示用に制作されたものではないので、ライブのように考えずに楽しんで!というノリではないのですが、興味のある方と変態音楽をこよなく愛する方にとっては楽しい展示なのではないかと思います。僕のおすすめは、操作テンキーを幾つかランダムに押し、リールが律儀に激しくスクラッチする様を眺めることです。その状態で気が向いたらマイクに向かって叫んでみてください。その音を取り込んで解体してくれます。(一応慣れてくると音楽的に演奏できる仕様にもなっています。)
 
 
OPEN SPACE 2009 - emergencies !
"composition in motion"

 
パフォーマンス・ユニット"Open Reel Ensemble"が使用している旧式のテープレコーダーを用いた楽器システムを展示。制作:和田永
 
 


 
関連イベントとして10月17日には学芸員の畠中実さんとの対談、そしてライブを行います。畠中さんはその世界では著名なキュレイターの方なのですが、ICCでは暇な時にエフェクティブなギターをかき鳴らすギタリストの側面を持っています。話合いそうー。このイベントが僕にとってはメインです。作品(楽器)のための作品(楽曲)。産みたての新曲を演奏したい。
 
 
OPEN SALON : Artist Talk & Open Reel Ensemble Live !!!!
 
今回の展示では、演奏のために制作された作品を展示仕様にしています。このライヴでは、制作者本人によって使用法が実演されます。レコーダーも4台になり、この創作改造楽器の能力を駆使した演奏が展開されることだろう !!
 
司会・聞き手:畠中実(ICC)
出演:Open Reel Ensemble(和田永、佐藤公俊、吉田悠、難波卓己+ゲストプレイヤー)
日時:2009年10月17日(土)午後3時より
会場:ICC 4階 特設会場
定員:150名(当日先着順)
入場無料
 
ところでICCでは9月19日から"コープ・ヒンメルブラウ:回帰する未来"という、空想の建築をテーマにした展覧会が開催されるようなのでこれは楽しみ。ファンタジーと現実が地続きとなった建築作品が展示されるとのこと。要チェックです。サイトを見ていたらこんな作品写真を発見。これは建築なのでしょうか。このスーツ、正装用に欲しいな。

 
LINK
CBCNET - Topics
blog : intoxicate
Open Reel Ensemble Facebook Community
 

Thursday, September 03, 2009

グッバイ、ストレンジラブ博士

 

著しく更新が遅れましたが、"No Nukes Gig 2009" 無事に終了しました。足を運んで頂いた方々ありがとうございます!
今回は僕の新しい楽器という位置づけでリールも操縦。普通に生楽器が並ぶ中にとりあえず配置し、くるくるとコンピューンの制御で勝手に回るオープンテレコとJazzやBossaのテイストを入れた新曲を演奏。実験的な試みであったピアノの音をサンプリングしながらリールで再構成する演奏も今後更に発展できそうで楽しみ。更に様々な楽器とコラボレーションしてみたい。
最後は井上鑑さん、歌手ナターシャ・グジーさん、ギタリストの古川昌義さんととある管理社会を批判する映画のテーマ曲でセッション。 楽しくも奇妙な音楽会は閉幕しました。こうした機会を設けて頂いた音楽家の井上鑑さんと、同世代の仲間(ベーシストは18歳だけど。)に改めて感謝です。
 

そして気づくと何だかとても肌寒い。グッバイ、8月の雲。
そういえば撤収の際、サマソニがきっかけで存在を知ったという怪しげな方が近づいてきて、彼のCDをもらった。聞いてみると、これがとてつもなく良かった。ヴォーカルがUAみたいだったので「歌い方真似てるじゃーん」とか思って、折り込みをよく見るとUA本人だった。恐縮です。あの人は、一体何者だったのだろうか・・。
今現在忙しい大学の卒業関連(くそお!)が落ち着いたら更に活動を活発化させていければと思う。ライブやる度に集うメンバーが異なり、毎回編成から変化する僕らの音楽ですが、何卒今後ともよろしくお願いします。さてさて、次はいつかどこかでノイズ系のユニットでライブ、10月は17日にICCという初台にある美術館でライブ・パフォーマンスです。(パフォーマンスに使用している機械自体は8月29日〜11月15日まで展示中!)是非お越し下さい。現在それらの企画に向けて水面下で産卵中。
 
Steam Blue Moon meets Open Reel
Ei Wada - Gtr, Reel
Takumi Namba - Pf, Vn
Haruka Yoshida - Per
Masaru Yoshida - Ba
 
Guest
Takashi Yoshida - Pf (from 花掘レ, Plat-formance)
Anzu Suhara - Vn (劇団四季"春のめざめ"の演奏家としても活躍中)
 
Thanks to
Akira Inoue
Masayoshi Furukawa
inox sound design (PA)