


普通の日記のようなものを書いてみます。
日曜、前の大学の講義でお世話になった社会学者の小熊英二先生のバンドのライブへ。初めて聴きに行く。ここの研究室のOB・OGも聴きに来ていた。皆就職した後も時々研究室に遊びに来たりしているとか!!先生はかなり学生に愛されてる。音楽はとても映像的で情熱的で時々プログレの匂いもして面白かった。ギリシャのブズーキが神秘的な音。先生の本業が学者なのか音楽家なのかわからなくなった。
月曜、この日はホーメイ歌手の山川冬樹先生の授業が楽しみだったりする。けれど今週は公演でお休み。「気分悪くなったらごめんなさい。」と言いつつ聴診器の音を流して心臓の鼓動を止めたてみせたり、エフェクティブ・ホーメイを歌ってくれたりする。ぱちぱち、と先生のデモが終わった後に学生が拍手する感じが何とも言えない。
月曜は大学終わった後に大学のハシゴ。小熊研究室に行く。学生の発表や、社会問題の講義や討論を展開しているので聴講に行く。聴いてるだけでも勉強になる!!
火曜、大学のワークショップで前期の課題発表。サウンド・パフォーマンスだそうです。どうしようかな、何して暴れようかな。
この日は和光時代の写真家を目指しているサイコ野郎と下北沢でハッスル。時代が交錯したような奴で、いつもニコンのカメラをぶら下げ、サンデーファンタジーな煙草を吹かし、時には大型のカセットテレコでコンプのかかったレトロポップを流しながら登場。最近可愛い女の子の写真を撮ることに目覚めたらしい。何枚か最近の写真を見せてもらう。どう見ても60年代のフレンチトーン!!久々に熱くなる。
水曜、三田で菊地さんと大谷さんの講義。今週はブラック・ミュージックとパリ・モードに共通する声や身体と律動の「ズレ」について。カートゥーンが音楽と映像を100%のシンクロ率で合わせるという狂気的な表現様式を確立した後、いかにして視聴覚に「揺らぎの文化/ズレの文化」が生まれたかについて。
実はBPMとズレているファッション・ショーのモデルの歩調。そのことによって引き起こされる効果。リズムの縦軸に合っていた初期のHip HopのMCが90年代後半には「ズレ」によってエレガントさとクールさを獲得していくという流れ/対比。「ズレ」がないと幼稚性を感じるのではないだろうか、という仮説から、国会中継や法廷の映像を全てトムとジェリー風の100%効果音同期に編集したらどうなるだろうだろう?といった思考実験!!(大人的世界観の崩壊が起こる?)
20世紀の初頭から中盤にかけて、視聴覚が記録メディアによって分断され、再統合されていく過程で起きてきた様々なことを検証していこうとするこの講義はなかなか面白い。戦艦ポチョムキンにJay-Zをかけたり、グラビアアイドルが乳を揺らしてる映像にシュトックハウゼンを流したりしながら、「映画における第四次元」というカルト的な映像と音楽の必然的結びつきを提唱した統一理論を検証したりする。果たして映像にも「倍音」は存在するのか!?視聴覚メディアによる表現は現在どこに向かっているのか!?次回が楽しみ。
(参考文献は「服は何故音楽を必要とするのか?—「ウォーキング・ミュージック」という存在しないジャンルに召還された音楽達について」だそうです。)
講義が終わってから、友人を自宅に連れ込んでBBQ。夜更かしして木曜、大学に行ってホールで時代劇を鑑賞。「椿三十郞」を見て天才的な映像センスに感嘆。その後市川崑監督の初期作品を鑑賞。あまりのB級さに笑ってしまった。
そのまま電車に乗って片瀬江ノ島へ。湘南藤沢組と合流。マグロコロッケを食べながら海岸でボサノバチルチルアウト。風が気持ちいい、夕日が奇麗、わくわくがとまらない、のスリーステップ!!
レコードの音楽が風に揺れて、空を見上げると、鳶が飛んでたり。なんか、最近本当に気候が良い感じ。あまりに非生産的な日だったので慌てて何曲か産卵!!
金曜日、今日は現代建築についての講義。思想や哲学と建築の交差点について興味があったのに、今いちつっこんだ話ではなかったので消化不良。文句を言うなら自分で調べろって天から声が聞こえたので頑張って調べよ。
素直に自宅に帰ってある音響実験の準備。菊地さんの授業の話で出て来た「無意識という"虚数構造"を設定することによって現実世界を捉え直す」というフロイトや構造主義や下方倍音の話からヒント得て、大分前に発見した音と映像の波に関する実験をもうニ・三回転捻って進化させてみたくなった!!
でも眠くなったのでインターネットで粉川哲夫さんの文章「大学を楽しくさせる実験」を読みながらうとうとと夢の中へ・・遥かなる万華鏡世界へ・・。
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