Monday, May 11, 2009

関係性の宇宙

 




和田ポマルさんへ
 
お久しぶりポプラポマル。あなたの耳の奥で、毎晩奇妙なラジオノイズを出してごめんなさい。今朝、珈琲の中渦を巻くミルクの銀河を眺めていると、ふと私はこの世界に広がる"関係性の宇宙"に興味が湧きました。そこで見つけた幾つかのヒント、添付写真・映像を送ります。何かあなたの音楽の参考になるかもしれません。この世界に潜む本当のマジック・・関係性の宇宙の中へ・・。
 
ーフラモンド博士より
 
 
 
1. 静止=持続
 
あなたは、写真は「静止画」だと思っていますか。しかし、あれは実は「静止画」ではなく「持続画」なのだと私は考えました。写真とは、音で言うところの「ドローン(持続音)」なのだと解釈します。音の一コマを時間軸上にコピーしていったとすると、その一瞬の音は引き延ばされ持続してゆきます。「静止した情報」とは「持続する情報」のことなのです。ここに何か秘密が隠されていると思いませんか、ポプラポマル。
 
2. 同じ鍵と異なるふるまい
 
回転している盤の上にいる人と、外からそれを見ている人とでは、その盤の上を通過する物体の動きが異なって見えるという自然科学のお話があります。(参照映像)この時、回転という「鍵」を隔てて、同じ動きは別々のふるまいを見せます。「鍵(回転という運動)」が同じであれば、そのふるまいがちょうど逆転するように物体の運動を計算することも可能です。そこには「関係性」があるのです。そして、例えば回転するキャンバスに絵を描くという場合、そこには固定されたキャンバスにはなかった「関係性の宇宙」が広がります。
 
3. 裏側の世界
 
「A」を認識できるということは、「A」が「A以外 / 非A」と区別できているということなのです。つまり、「A」の認識の裏側には常に「A以外 / 非A」が潜んでいます。普段、そのことは意識の裏側に隠されていますが、「A」を成り立たせている裏側の部分、或は「A」の境界部分に注意を向けることで、今まで気づかなかったものに気づく可能性が生まれると考えます。これは言語学が指摘していることですが、けれどもこの考えを応用して考えてみます。実体だと思っているものが本当はただの影かもしれません。同時に見えているのに見えていない、それは「関係性の宇宙」における盲点なのです。
 
 
 

 
 

 

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