My First Out of Body Experience in 2008.
ぎゃあ、もう2009年だ。まだ2008年一番の思い出を書き綴っていないと言うのに。ということで、それをここに書き記してから新年を祝いたいと思います。その思い出というのが、人生で僕が初めて体験した「体外離脱(幽体離脱)」です!!もうとにかく凄い体験だったので、この「体外離脱の銀河系」をまとめて本当にさようなら2008年!!悪霊退散!!
(画像出典:wikimedia commons)
それは、多忙を極めた去年の11月下旬、数週間に及ぶ睡眠不足を続けたある日の朝に起きました。その前日は、あまり記憶がはっきりとしていません。眠気に襲われくらくらっときて、部屋で倒れてそのまま眠ってしまいました。どれくらい寝たのかはわかりません。ふと目が覚めると、よく話に聞く「金縛り」の状態に陥っていました。意識ははっきりとしているのに、どんなに体を動かそうとしても動きません!!叫ぼうとしてもだめです。口が開かないのです。そして最悪なことに、口呼吸ができないのです。苦しくて苦しくて、全身を恐怖感が襲います。これはまずい、と力いっぱい体を動かそうとすると、グワーと今までに体験したことのない重圧が襲ってきました。
その時、突然耳元に聞こえてきたのです。歌が・・。童謡です。(思い出す度に寒気がする!!)高めの声だったと思います。本当に耳のすぐ側で囁いています。息づかい、耳に吹きつける息までしっかりと感じます。恐怖のあまり、心の中で叫び続けます。ふと部屋を見ると、見たこともない髪の短い男の人が目の前に立って僕の方を見ていました。そして、「起こさせないぞ、絶対に起こさせない。」と言ってきます。もう恐怖の絶頂です。とにかく起きようと力を入れたその時、肉体から意識だけが飛び出たような感覚を味わいました。まさに飛び出た、という感じです。浮くはずもないのに、ふわっと布団から浮いてしまった感じです。あまりに感覚がリアルなので、「え、あ、どういうこと??これは夢の中!?」と困惑しながら、とにかく戻ろうとして自分の布団付近を暴れ回ります。布団の肌触り、部屋のフローリングの肌触りまでしっかりと感じとることができます。「ああ、これは何かまずいことになっている、脳の何かがおかしくなったんだ、元に戻らなくては戻らなくては。」と焦ります。自分の目をつぶって、「戻れー、戻れー」と唱えます。すると、実際の肉体と幽体を行ったりきたりするような、不思議な体験をしました。痙攣のような感じです。しっかりと現実の感覚が戻ってきたかと思うと、また幽体に戻るような感覚です。後から考えると、本当の世界と幻覚がスイッチングしていたのだと思います。布団に寝ている自分が見ている映像(だと思われる)と、抜け出た自分の見ている映像がパタパタと点滅しました。もの凄い抵抗を体に感じました。格闘すること数分、やっとの思いでぐわっと頭が持ち上がり、意識、呼吸、現実の感覚、全てが元に戻りました。時計を見ると明け方の5時。起きた後も恐怖のあまりその日は1日中震えていました。心霊現象の何ものでもない、死後の世界はあるに違いない、と確信した僕は、近くのお寺に行ってお参りし、お祓いまでしてもらい、更に除霊のお札まで買ってしまいました。成人した若者を本気でビビらすだけの迫力のあるリアル・ホラーでした。

心霊だ、スピリチュアルだ、聞こえた童謡にはこんな裏の意味がある、と出てきたら怖いと思い、ネットで調べるのを躊躇していたのだけれど、その後どうしても知りたくなって検索をかけてみると、面白いことに同じような体験談がたくさん出てきました。こんな体験をしたら黙ってはいないでしょう。wikipediaにも「金縛り」「体外離脱」の項目がありました。とても興味深いのは、項目の「概要」のところに書いてあることがほぼ一致していることです!前提知識のない人を含め、皆が同じ体験をするというのは非常に興味深い。そして僕にとって何よりほっとしたのは、医学的なメカニズムが説明されていたことです。どうやら「金縛り」とは、『身体が脱力し、夢を見ている「レム睡眠」の状態で、脳(意識)だけが覚醒する状態』だそうです。その際、非常にリアルな幻覚を脳が作り出してしまうとのこと。つまり、「体外離脱」して飛び回っている世界は自分の頭が作り出した幻想の世界なんだそうです。更に読み進めると、なんと驚くべきことに、『金縛りを楽しみにしている者も少数ではあるが存在する。ただし、(略)金縛り経験が豊富な者向けの高度な遊びといえよう。』という記述もありました。ああ、なるほど、確かに恐怖感を捨ててあのまま空中浮遊して冒険したら、楽しかったのかも・・ふざけろ!!
そして、どうやらこの「意識がはっきりと覚醒した状態で、現実と間違えてしまうほどリアルな幻覚を体験する」という現象を利用して、非常にリアルなエロを体験するために「体外離脱」を楽しんでいる人々がいることもわかってきました。レム睡眠時は快楽物質が出やすいということもあるらしく、その快楽は半端ない、らしいです。そして、この「体外離脱」に関する研究を行っているモンロー博士という方の記述も出てきました。モンロー博士が建造したモンロー研究所では、「体外離脱」をある装置によって意図的に引き起こすことができると書かれています。(ただ、彼の場合はスピリチュアルな世界があることを前提としているようです。)その方法は「ヘミシンク」と呼ばれ、「左右耳から波長がわずかに異なる音を聞くとバイノーラルビートという幻の音が聞こえ、その波長に右脳と左脳の脳波が同調する」という脳の現象を応用したもので、あるノイズをヘッドフォンで聞くことにより脳波をレム睡眠時のシータ波にし、幻覚を可能にするというものだそうです。もはやマトリックス。そして、究極のドラッグなのでしょうか。調べてみると、幻覚を見るための波長や音のサンプルもネット上に落ちていて、今ではその音を簡単に音響合成ソフトウェア(Max/MSP等)で作成できるみたいです。どうやら瞑想もこのシータ波の状態に自力で持っていくということなんだとか。一説によると、瞑想の達人者は静かに座っているように見えて、実は麻薬以上の快楽を味わいながら、空中を浮遊しまくっているのだとか。

画像 : "The experiment concerning blind spot"(※クリックすると拡大できます)
それにしても脳の不思議を身をもって実感した体験でした。感覚、映像、音・・本物そっくりの幻を作り出してしまう脳の味噌の不思議。夢と現実の区別がつかなくなってしまったらどうしよう、と本気で不安になりました。でも実は今こうしている間も常に幻覚は見ていると言います。原理的に見えないはずの「盲点(Blind Spot)」。見えていないはずの部分に脳が幻覚を書き込むことで「穴埋め」をしていると言います。図は簡単に作った「盲点」に関する実験の図です。(※クリックすると拡大できます)右目をつぶり、左目で+を見たまま近づいてみてください。どこかで「幻」の字が消えるはずです。そこが「盲点」です。以外にも視界の中で大きい気がします。+を真っすぐ見ている限り、消滅は上下左右に頭を動かしても継続します。更にパターンを周りに配置すると面白いことがわかります。周りの状態に合わせて、脳が勝手に幻覚で「穴埋め」するのです。こうした幻が五感全てに現れる、それが「体外離脱」中の幻覚なのだそうです。一体何が現実なのか、非常に怪しくなってきます。(更に詳しい解説と実験がこちらに記載されています。)
実は根源的に考えてみると、今こうして現実だと思っているものも、言ってしまえば脳の作り出した幻覚です。本当はただのエネルギー、波・・粒・・粒々・・時空間の歪み・・なのかもしれない存在を、人間の頭が勝手に変換して見せている幻です。科学、唯物論は音楽も映像もただの空気振動、ただの光の波長だと還元していきます。では一体、「現実」とは何でしょう?本質とは何なのでしょう?何故空気振動に僕らは感動したりするのでしょうか?本当の世界の姿はどこにあるのでしょう?と考えていくと、次第に科学や還元主義的機械論は説明力を失って、またまた神秘的で複雑な世界が広がっていきます。どこまでも続く、精神と意識の謎・・。
追記:
・うちの父親は十数年間かけて恐怖を克服し、「体外離脱」の上級者だったということが判明しました。なんと親父は40代の頃に東京都から千葉県まで飛んで行って、帰ってくるという偉業を達成していたみたいです。お父さん・・尊敬します。
・これを話すと友人はこう予言しました。「これから本当にバーチャルリアリティな世界がやってくる。情報技術、バイオ、脳科学、認知科学、神経工学、軍需産業、ポルノ産業はひとつの線で結ばれていくに違いない・・。」確かにもう始まっている。どこまでも続くファンタジーのような現実。どこまでも続く目覚めることのないリアルなファンタジー。
a : 夢を映像化する技術
b : 脳コンピュータインターフェース
c : 脳にチップ埋め込んだネズミを遠隔操作する技術
d : ネズミの脳細胞で計算するロボット
ぎゃー、いつの間に・・。
LINK
・楽しい体外離脱
・体外離脱に関するニュース記事
・脳コンピュータインターフェースに関して
・夢を映像化する技術に関して
・脳の中の幽霊(本)
2 comments:
すごいな。。。
寝てる間にチップをいれられてたらどうしよう。。。
新年明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします。
もうチップ、入れられてるかもよ〜。ああ、なんか眠たい。夢が呼んでいる・・。おやすみなさーい zzz
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