Sunday, September 20, 2009

2010: Braun Tubes Odyssey

 

 
久々の大学。卒業研究制作の中間発表が終わった。
基本自由にやってOK !! というものだったので、僕は更にトリッピーで複雑怪奇なオープンリールオーケストラシステムの産卵に着手する予定だった。けれどもある日の朝、珈琲の中渦巻くミルクの銀河を眺めていると、ある鮮烈な光景が頭の中で突如スパークした関係で、別プロジェクトに手を伸ばすことに。
 
それが、2010年から徐々に始まる放送方式の変革によって大量に破棄されるだろうブラウン管テレビと、家庭用VHSビデオデッキ、そして生楽器による編成のバンドを組むこと!
あの日、頭の中でスパークしたのは、道端に捨てられた電化製品をナイジェリアのストリートミュージシャン達が楽器として利用して演奏している風景・・。
 
 

 
実は、ある本の中で電気楽器を演奏するナイジェリアのミュージシャン達がとても興味深いことを言っていた。
インタビュアーが
"近代的なテクノロジーを使うと伝統が損なわれないのか?"
と聞いた質問に対して、彼らはこう言い放った !!
"逆だよ。神話のスピリットは新しいテクノロジーを使ったほうが表現しやすいんだ"
 
彼らの言う"テクノロジー"というのは何もハイテク機器のことではなく、もっと根源的に"電気のパワー"を指すのだと思う。炭素マイクが拾い、電気の魔法によって増幅・拡大される音。それは金属ホーンから爆音で響き渡る。そういえば中東の歌や演説。やたらと音がでかくて割れている印象があるけど、何か共通項があるんだろうか?下の動画は"とにかく音を増幅することが俺のインスピレーションの全て"と語る演奏家が所属するコンゴのテクノバンド。
 
 


 
 
そんな彼らのスピリットに刺激を受けつつ、実験に実験を重ねて、私はテレビを"打楽器"(或は巨大電気カリンバ)として、ビデオデッキを"サンプラー"や"シンセサイザー"として演奏する方法を探索中。ダイナミックなデジタル制御の技術も加えて。カール・フェルディナンド・ブラウン博士が想像しなかった未来・・ブラウン管は放送電波をキャッチするために存在するのではなく、自ら電波を発し、電気音楽を演奏する楽器として存在する !! そしてあれだな、作曲とかしなきゃ。
 
 


 
つぶやき:
ああ、本当にこの前は大学楽しかったなあ。皆自由に産卵中のものを発表して。僕は一度大学を中退して進路を変えている人なので、今のキャンパスには友達全然いなかったけど、もう卒業しちゃうと思えたら寂しくて話しかけたら増えた。嬉しいな。今回着手しなかったバージョンアップオープンリールの産卵は今後の楽しみにとっておこっと。
 
 
LINK
crabfeet.blogspot.com - ビデオデッキはハーディガーディ
crabfeet.blogspot.com - 関係性の宇宙
crabfeet.blogspot.com - 電気信号の不思議
 

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